樹木葬とは
樹木葬は承継者を必要としない「永代供養」が特徴で、夫婦二人だけのお墓や単身者のお墓として利用されることが一般的です。
樹木葬を検討される方の多くは、お一人さまやご夫婦、あるいはご両親と未婚の息子さん・娘さんといった、少人数の家族構成です。
納骨スペースがコンパクトで、石碑やプレートも小型なので、樹木葬は一般的な墓石のお墓の購入価格に比べて費用を安く抑えることができるメリットがあります。
「あまりお金をかけたくないけれど、雑な供養はしたくない」と考える人にとっておすすめのお墓タイプです。
樹木葬の埋葬方法
樹木葬の埋葬方法は、個別に区画が分かれて家族単位で使用するタイプや、他の遺骨と混ざる合葬タイプがあります。
樹木葬は永代供養がセットになっていることが大半ですので、最終的には他の遺骨とひとまとめに合葬(がっそう)されます。
樹木葬の埋葬方法 | 特徴 |
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個別埋葬型
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個別埋葬型樹木葬は、家族や契約者ごとの個別区画に遺骨を埋葬します。
自分たちの専有スペースを持つことができますが、樹木葬の他の埋葬方法に比べると費用が高くなる傾向にあります。
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集合埋葬型
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集合埋葬型樹木葬は、一つの場所に複数の遺骨が埋葬されますが、遺骨は骨壷や骨袋で分かれています。
価格帯は、個別埋葬型よりも安く、合葬型よりも若干高い傾向にあります。
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合葬型
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合葬型樹木葬は、遺骨を骨壷から取り出して不特定多数の骨と一緒に埋葬するため、樹木葬の中で費用が最も安いのが特徴です。
他の人の遺骨と混ざってしまうので、後から他のお墓に改葬することができません。
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樹木葬の種類
樹木葬の種類 | 特徴 |
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ガーデン型
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ガーデン型樹木葬は、草花で彩られた美しい景観を楽しむことができます。
明るい庭園のような場所で、くつろぎながらお墓参りをしたい人に向いています。
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都市型
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都市型樹木葬は、霊園やお寺の境内の一角に設けられたコンパクトな樹木葬です。
交通アクセスが良い都市部で多く見られ、お墓参りに便利な立地にあるのが特徴的です。
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里山型
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里山型樹木葬は自然の山を利用したもので、自然に還りたいと願う方におすすめです。
里山型樹木葬地方や郊外に位置することが多いため、豊かな自然の中で静かに眠ることができます。
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樹木葬のデメリット・注意点
樹木葬は「自然葬」の一種とも考えられており、自然に還るというイメージがありますが、実際は遺骨を骨壷や骨袋に入れて、遺骨は土と接しないかたちで埋葬されることがほとんどです。
そのため、自然に還るイメージとは異なるでしょう。
遺骨の埋葬ができるのは、
厚生労働省の「墓地、埋葬等に関する法律」
で墓地として行政の許可を受けた土地のみ定められていますので、勝手に自宅の庭に埋葬することはできない点には注意しましょう。
樹木葬の選び方
選び方1. 費用で選ぶ
樹木葬の費用は、「利用人数」「個別埋葬の期間」によって変わってきます。
費用を抑えたい方は、個別埋葬のない合葬型樹木葬がおすすめです。
合葬型樹木葬は複数人の遺骨を一緒に埋葬するため、費用が非常に安く抑えられます。
供養方法にこだわりがない場合は、合葬型樹木葬がおすすめです。
選び方2. 交通アクセスの利便性で選ぶ
自宅からの距離や交通アクセスの良さは、樹木葬選びで大事なポイントです。
公共交通機関でアクセスできるかや、駐車場が整備されているかを確認しましょう。
選び方3. 設備や管理状況を確認する
お墓参りしやすい樹木葬が良い方は、休憩所やトイレ、管理事務所などの設備が整っている霊園を選びましょう。
バリアフリー対応の施設も多いため、高齢者や身体が不自由な方でも安心して訪れることができます。
また、樹木葬の美しい景観が保たれているか、現地に見学に行って確認しておきましょう。
選び方4. 周囲環境で選ぶ
樹木葬の敷地内だけでなく、霊園の周辺環境もチェックしておきましょう。
日当たりや騒音、車の交通量などは、実際に樹木葬を見学してみないとわかりません。
自然に囲まれた環境で眠りたい方には、都会の喧騒から離れた里山型樹木葬がおすすめです。
ただし、交通アクセスが不便な場合があるため、家族や親戚と相談しながら立地条件を確認しておきましょう。